離床についてのお話
週に1回あるリハビリテーション病院でのお仕事からです。
そこでは患者さんの申し送りとして用紙をもらいます。
その中で、ベッドサイドでお願いします、という文面がありました。
この患者さんは、下腿骨折後ギプス固定、認知症の方です。
安静度の制限はないです。
・・・・・・。
。。。。。。。
何とも言えない気分になりました。
この病院は病棟ではまず起こしません。
起き上がることができる認知症の方はベッド上で体幹を拘束されます。
そのような病院で、リハビリの時間ですら起こさなかったら、食事以外の時間はベッドにいる状態になります。
時々病棟スタッフが来るかもしれませんが、ほぼベッド上で過ごすことになります。
そうしたらこの患者さんはどうなることが考えられますか。
電気もつけず、うす暗い部屋で、一人天井を眺める。。。
そのような入院生活、もしあなたがこの患者さんと同じ立場だったらどう思いますか。
幸い、担当の作業療法士がいたので申し送りの内容を確認してもらい、患者さんは起こすことにしました。
その後、離床を促したほうがいいということをカルテに記載し、作業療法士の方から口頭で担当者に伝えてもらうようにしました。
1回起こしたからといって劇的に何か変わるとは思っていません。
しかし、起こしていくことで今後の展開に広がりがあるかもしれません。
起こさない、と考えるセラピストがいることに悲しくなりました。
拘束を解除し、離床を促していく方向に世間は変わってきています。
そのための取り組みをどのように行っていくのか。
組織としても個人としても、また学校教育としても考えさせられる臨床の一場面でした。
今日はこれで終わりです。
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