寝返りの臨床 発達と基礎 リハビリスタッフがみる,脳卒中(脳出血・脳梗塞など)後の回復期病院へ入院後の生活
- 2018/08/10
- 14:42
寝返りって結構上手くできない方が多いです。その寝返りをあなたは視ていますか。
台風がしょっちゅう来ていますが、皆さんお元気でしょうか。
脳卒中リハビリルームです。
今回は寝返りについてです。
寝返りとは、人が生まれてから初めて覚える移動手段になります。
生後1ヵ月程度で頭部の左右回旋が行えるようになります。
3ヵ月後ぐらいになると、両手を正面で合わせることや定頸(首がすわる)、足を持ち上げることがみられるようになります。
これらが合わさることで背臥位から側臥位へ寝返りが行えるようになります。
4、5ヵ月程度で下肢のひねりがみられるようになり、腹臥位をとれるようになります。
だいたい8、9ヵ月ぐらいで背臥位から腹臥位へ、また背臥位に戻れるようになります。
ここからは脳卒中(脳出血・脳梗塞・頭部外傷など)後の方をみていきましょう。
意識がある程度ある方は頭部の左右回旋や定頸は大丈夫である可能性が高いです。
手を合わせるや足を持ち上げるなどは片麻痺があると難しいかもしれません。
となると、片側上下肢が動かないと寝返りは難しい?
そんなことはありません。
片側が動かなくても、もう一方が動かせることで側臥位になれます。
どのように行うのでしょうか。
これにはベッド上の環境も関わってきます。
急性期病院を例にとってみます。
ベッドサイドには転落防止のために柵をはめています。
ベッドは褥瘡予防のために柔らかいマットレスを使用します。
この柵と柔らかいマットレスがポイントです。
脳卒中(脳出血・脳梗塞など)後の患者は、動こうとした時になかなか動けません。
手足は動きづらいし、ベッドは柔らかくて不安定ですから。
そこで辺りを見てみると柵がある。この柵を引っ張ってみたら、上半身は回転した!
でも下半身は背臥位のまま……。
それなら動く足を立ててベッドを押してみると、、、、、、側臥位になれた!
という形で側臥位になれるかもしれません。
脳卒中(脳出血・脳梗塞など)後の患者と乳児の寝返り。
結果だけをみると背臥位から側臥位になるというのはどちらも同じです。
ですが、過程には違いがみられます。
この過程の違いを次回は考えていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました^^
脳卒中リハビリルームでした。
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