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脳卒中の研修会に参加して 脳卒中リハビリルーム さいたま市浦和区で脳梗塞や脳出血後のリハビリを提供しています

日本理学療法士協会の脳卒中研修会のまとめ


もっしー、脳卒中リハビリルームです。

2018年9月末日に行われた協会主催の脳卒中研修会に参加しました。

数百名の理学療法士が集まる中、知り合いが全くいないというぼっちの自分。

その分、研修に集中できました。

以下、まとめになります。
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脳卒中急性期・早期の理学療法


脳卒中リハビリの流れ
・急性期・回復期・維持期にわたり一貫したリハビリを行うことが進められるが、時期の区分については科学的な根拠なし(グレードC1)

・急性期リハは発症直後からベッドサイドで開始され、廃用の予防、早期からの運動学習によるセルフケアの想起自立を目標とする。

急性期リハ

1.不動・廃用を予防する。早期の日常生活動作向上と社会復帰をはかるため、リスク管理の元、積極的にリハを行う(グレードA)。

2.脳卒中ユニットなど組織化されたチームによる集中的なリハを行い、早期退院に向けた積極的な指導を行う(グレードA)。

3.急性期リハにおいて、高血糖、低栄養、けいれん発作、中枢性高体温、深部静脈血栓症、血圧変動、不整脈、心不全、誤嚥、麻痺側の無菌性関節炎、褥瘡、消化管出血、尿と感染症などの合併症に注意すること(グレードB)。

基本コンセプトは廃用予防

廃用症候群


中枢神経で生じる廃用→学習性の不使用
          →体部位支配運動野の萎縮・認知機能低下

末梢の骨格筋・関節レベル→筋委縮・骨萎縮
             数時間の不動による筋組織の編成
             (結合組織脂肪組織の増加・筋繊維短縮・弾性低下)
                     ↓
             筋紡錘の興奮性増大→深部腱反射更新、痙縮の憎悪

循環器系→静脈還流量低下、心肺機能低下、起立性低血圧、末梢循環不全、深部静脈血栓症
     肺塞栓症

機能解離Diaschiris

骨格筋・関節での廃用-筋組織の変化-


廃用がない片麻痺者の非麻痺側筋力は、健常者と比較して60-90%。

発症1週間後には非麻痺側膝関節伸展筋力が30%低下する。

早期からのリハが重要


最も大きな回復は早期にみられる。
早期回復の要因は、脳浮腫改善、出血吸収、脳循環改善、脳血管攣縮改善、機能解離からの回復。

早期介入群では入院期間短縮


72時間以内にリハを始めた群は、有意に入院期間が短く、歩行能力が高かった。

脳卒中当日から起居練習など行うと機能予後は比較的良好であったが、発症後数日間以上臥床させた群との比較で再発・進行率には有意差はなかった。

超早期リハについて、超早期のリハに運動を頻回に行う意義は認められなかった。

急性期で注意・配慮すべき点


・自動調節能の破綻→脳血流量は脳血管の還流圧が60-150mmhg。
          低下すると脳血管が拡張→脳血管抵抗↓ 脳血流量低下を代償

          上昇すると血管は収縮、脳血流を一定に保とうとする。

脳還流圧≒平均血圧-頭蓋内圧    平均血圧≒拡張期血圧+(収縮期血圧-拡張期血圧)/3

脳循環自動調節の障害

・抗重力位で下肢や腹部臓器へ血液は移行し、心臓への還流血液量は30%減少。
 その時血圧が低下するが圧受容器反射が働き末梢血管は収縮、血圧低下は20mmhgにとどまる。

 しかし、調整反応が遅延・減少していると20mmhg以上低下させることがある→起立性低血圧
 →事前に医師に中止基準を確認しておくことが望ましい。

自動調節能の破綻
脳梗塞
・脳主幹動脈領域 30-40日間
・分枝領域    2週間
・ラクナ梗塞   4日
TIA       半日
脳幹部梗塞    100日以上に及ぶこともある

脳卒中の急性期には血管運動麻痺により病巣周辺部を含めて脳血流量の自動調節能は喪失している。
そのため血圧変動がそのまま脳血流に反映し、わずかな血圧の低下が病巣の拡大につながる可能性がある。

病気別リハビリ 急性期において


1.離床訓練を開始するとき、まずJCS1桁で、運動の禁忌(心疾患や全身合併症)がないことを確認する。さらに、神経症候群の憎悪がないことを確認してから開始する(グレードB)。

脳卒中離床開始基準

1.一般原則
 JCS10以下、入院後24時間神経症状の憎悪がなく、運動禁忌の心疾患がない場合、離床開始。

2.脳梗塞
1)アテローム血栓性脳梗塞
 主幹動脈・の閉塞ないし狭窄が確認されたとき、進行型脳卒中に移行する可能性があるため、発症から3-5日は神経症状の憎悪が起こらないことを確認して離床開始する。

2)ラクナ梗塞
 診断日より離床開始。

3)心源性脳塞栓
 左房内血栓の有無、心機能を心エコーにてチェック、左房内血栓と心不全の徴候がなければ離床開始。tPA投与例では出血の危険性を考慮する。

3.脳出血
 発症から24時間はCTにて血腫の増大と水頭症の発言をチェック。なければ離床開始。

4.くも膜下出血
 脳動脈破裂によるものの場合、離床は根治術後。

5.血圧管理 
 離床時の収縮期血圧上限を、脳梗塞では200-220mmhg、脳出血では160mmhgと設定。
 離床開始後の血圧変動に応じて、上限は個別に設定する。

評価


1.リハを行うにあたり、脳卒中の病態、機能障害、脳力低下、社会的不利を評価するよう勧められる(グレードB)。

2.汎用され、信頼性・妥当性が高い以下の評価尺度を用いるよう勧められる(グレードB)。
1)総合評価:フューゲルマイヤーアセスメント、脳卒中重症度スケール、SIAS、NIHSS。

2)運動麻痺評価:ブルンストロームステージ

3)筋緊張評価:mAS

4)ADL評価:FIM、BI。


脳卒中の診断に用いられる頻度の高い脳画像


CT


X線を用いている。濃淡は病変やエックス線吸収係数を反映したもの。

病変のCT値が正常組織のCT値と比較して判断される。
病変が正常組織より白い→高吸収→脳出血
病変が正常組織より黒い→低吸収→脳梗塞

くも膜下出血は高吸収→白い

MRI


濃淡は電磁波の強度を表し、強度が大きいほど白く表示される。脳出血
正常組織と比較して、高信号は白く、低信号は黒く表れる。脳梗塞

T1強調画像 T1WI
脳実質を等信号灰色、髄液を低信号黒色で表す。
解剖学的構造の同定がしやすく、脳表の変化を捉えやすいので脳萎縮の程度を観察するのに適している。
虚血性疾患では、脳浮腫が明らかになる発症後5-6時間後より病巣が検出可能。

T2強調画像 T2WI
脳実質を等信号暗灰色、髄液を高信号白色で表す。
白黒のコントラストがはっきりしているため、脳実質内の病変の検出に適している。
脳梗塞は急性期から高信号で示され、慢性期でもそのまま。
脳表面上の病巣は分かりづらい。

FLAIR画像
髄液の信号を抑制、T2を協調する。
解剖学的構造を把握しやすく、病変をT2強調画像と同程度の明瞭度で示す。
脳表面の病変検出において有用。
急性期頃の病変は高信号白色、慢性期だと低信号黒色。

T2*強調画像 T2*WI
ヘモジデリンの描出に優れている。陳旧性の微小出血病変の検出に優れている。

SPECT 脳血流量が分かる

予測


リハビリを実施する際、日常生活活動、機能障害、患者属性、併存疾患、社会背景などをもとに予測される機能、在院日数、転帰先を参考にしてプログラムを計画するよう勧められる(グレードB)。

予測にはすでに検証の行われている予測手段を用いることが望ましい(グレードB)

6か月後の予後を予測する早期BI評価の最適なタイミングは第5病日である。

片麻痺出現のメカニズム


 運動の命令は大脳皮質の一時運動野から出力されている。この経路のどこかが障害されると運動麻痺、片麻痺が生じる。病変の大きさでは片麻痺の程度は分からない。皮質脊髄路の損傷があるかどうかをみる。

運動障害・ADLに対するリハビリ


1.脳卒中後遺症に対しては、機能障害や能力低下の回復を促進するために、早期から積極的にリハビリを行うことが勧めれる(グレードA)。

2.発症後早期の患者では、より効果的な能力低下の回復を促すために、訓練量や頻度を増やすことが勧められる(グレードA)。

3.下肢機能や日常生活動作に関しては、課題を繰り返す課題反復訓練が勧めれる(グレードB)。

下肢トレーニング量の増大は早期のADLの拡大に有効


歩行障害に対するリハビリ


1.歩行や歩行に関連する下肢訓練の量を多くすることは、歩行能力の改善のために強く勧められる(グレードA)。

2.脳卒中片麻痺で内反尖足がある患者に、歩行改善のために短下肢装具を用いることが勧められる(グレードB)。

3.脳卒中片麻痺で内反尖足が日常生活の妨げになっているときは、ボツリヌス療法、5%フェノールでの脛骨神経または下腿への筋内神経ブロックを行うことが勧めれる(グレードB)。

4.痙縮により尖足があり、異常歩行を呈しているとき、腱移行術を考慮してもよい(グレードC)。

5.筋電図や関節角度を用いたバイオフィードバックは歩行の改善のために進められる(グレードB)。

6.慢性期の脳卒中で下垂足がある患者には機能的電気刺激(FES)が勧められるが治療効果の持続は短い(グレードB)。

7.トレッドミル訓練は脳卒中患者の歩行を改善するので勧められる(グレードB)。

8.歩行補助ロボットを用いた歩行訓練は発症3ヵ月以内の歩行不能例に勧められる(グレードB)。

随意運動


          大脳運動野
       ↓         ↓
      皮質脊髄路(錐体路)   皮質毛様体路
           ↓   ↓      ↓
前庭神経覚   上丘 ↓   赤核    脳幹網様体
前庭脊髄路 視蓋脊髄路↓  赤核脊髄路  網様体脊髄路
    ↓    ↓ ↓   ↓      ↓
           脊髄

 
脳卒中の病巣と頻度

脳出血 被殻40% 視床30% 皮質下・脳幹・小脳10%

脳卒中片麻痺者の麻痺側筋力は向上するのか


脳卒中後遺症者に対する、抵抗運動による筋力増強は先行レビューでは有効であると。

しかし、活動レベル、社会参加レベルでみた時、筋力増強が有効であるかどうかは不明であると結論付けた。Morris


歩行について


前脛骨筋は1㎝ほどの墜落の衝撃を緩衝している。
身体重量はターミナルスイングの終わりに、約1㎝の高さから自由落下する。

ロッカー機能と筋活動


・ヒールロッカー→背屈筋群の遠心性収縮

・アンクルロッカー→底屈筋群の遠心性収縮

・フォアフットロッカー→底屈筋群の等尺性から求心性収縮

倒立振り込状に重心位置は移動する

Propulsive force


立脚後期の前方推進床反力成分のこと。股関節の伸展が大事。

歩行速度と相関がある。

脳卒中片麻痺患者のトレーニングによるこの増加は、歩行速度の増加と相関がある。

臨床的検証


仮説1:脳卒中片麻痺者の前型歩行は麻痺側下肢筋活動を引き起こすのか。

仮説2:早期の装具作製はFIM歩行と会談項目の改善を早めるのか。

結果

仮説1:揃え型歩行時より下肢筋活動は増大する。

仮説2:身体機能がほぼ同等の脳卒中患者の歩行と階段昇降の自立度の経過を比較した。
     ↓
長下肢装具を作成した群の方が早期に歩行自立度が向上し、退院時の階段昇降の自立度が高まる傾向がみられた。


これにてセミナー1コマ目のまとめを終わります。

このように行っていると、受講時に気づかなかった誤字が分かるようになります^^

    
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脳卒中リハビリルーム

Author:脳卒中リハビリルーム
身体が変われば心が変わり、そして世界の見え方が変わっていきます。自分のやりたいことを自分で実行ができるようになりたくないですか。脳梗塞・脳出血などの後遺症に対して、学びのあるリハビリによって何年経っていても身体は確実に変わります。歩きづらさや手足の動き、痛みやしびれなど脳卒中の後遺症に対して自分の身体を知ることが解決の糸口となります。
さいたま市浦和区で理学療法士が保険外でリハビリを提供しています、脳出血リハビリルームと申します。
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詳しくは認知神経リハビリテーション学会のホームページをご参照いただければ幸いです。

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